熱中症にご注意ください!

昨日に続き、本日も全国各地で夏日となり関西では大阪府で30度を超える真夏日となりました。そこで今年も注意したいのが熱中症です。

まだ梅雨にも入っていないのに『熱中症なんてまだ早い・・・』と思われがちですが、テレビをつけると既に熱中症で救急搬送が増加しているとのニュースが飛び込んできます。

中でも高齢者の熱中症は、本人も気づきにくいため注意が必要です。その理由は以下の3つです。

①体内の水分が不足しがちです。高齢者は若年者よりも体内の水分が少ないうえ、体の老廃物を排出する際に沢山の尿を必要とします。

②暑さに対する感覚機能が低下しています。加齢により暑さや喉の渇きに対する感覚が鈍くなります。

③暑さに対する体の調整機能が低下します。高齢者は体に熱がたまりやすく、暑い時には若年者よりも循環器系への負担が大きくなります。


冷たい風が体にあたることが不快という理由や電気代を気にしてエアコンをつけなかったり、水分補給を拒否したりする方がいるなど、対策が上手くいかないことも少なくありません。熱中症対策を正しく把握し、高齢者の熱中症対策をしましょう。

熱中症で救急搬送される人のうち、実に約半数は65歳以上の高齢者です。安全だと思いがちな自宅で発症することが多い高齢者の熱中症対策をご紹介いたします。

「気温・湿度」を測って現在の温度を知りましょう

部屋に温湿度計を置き、こまめにチェックしましょう。室温は28度以下、湿度は50~60%くらいに保ちます。ただし、室温が28度でも湿度が80%以上ある場合は注意しましょう。暑いと感じたときには熱中症を発生している可能性もありますので、早めの行動を心がけましょう。

「水分補給」はこまめに行いましょう

高齢者は、若い人より脱水症状を起こしやすく、回復しにくい特徴があります。夏は汗をかく機会が増えるので、のどが乾いていなくてもこまめに水分を摂りましょう。冷たい飲み物が苦手な方は、温かい飲み物でも大丈夫です。水を飲み込むことが難しい場合は、市販の水分補給用のゼリーなども上手に活用しましょう。

「室内の気温」を意識しましょう

「室温を28度に保つこと」と「エアコンの設定温度を28度にすること」は違います。部屋の階や日当たりによって室温は変わるので、温湿計でこまめにチェックし、エアコンの設定温度を変えるようにしましょう。

「外出時」のポイント

服装は、白のゆったりとした服をおすすめします。白は太陽の熱を吸収しにくく、ゆったりとした服は皮膚からの熱を逃しやすいためです。日傘は、日陰をつくる黒色がおすすめです。日陰で風が気持ちよい場所ではなるべく肌を出し、皮膚から熱を逃しましょう。また、マスクを着ける必要がある場合は、こまめに水分を摂り、周囲の人から離れた場所でマスクを外し休憩する時間を適宜設けましょう。

「入浴時」にも注意しましょう

お風呂に入ると汗をかいて身体の水分が失われます。入浴前後に忘れずに水分を摂りましょう。

「就寝時」も注意が必要です

就寝中に熱中症になる高齢者も少なくありません。就寝時のエアコンの使用を「からだによくない」と考える方もいますが、それは使い方次第です。室温を28〜29度に保つように連続的にエアコンを使用することで熱中症対策に加え睡眠の質も上げることができます。また、就寝前や起床後の水分摂取に加え、枕元に飲料を置いておくのも良いでしょう。

<熱中症の症状> めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、筋肉のこむら返り、気分が悪い、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、いつもと様子が違う
<重傷になると> 返事がおかしい、意識消失、けいれん、からだが熱い

【熱中症が疑われる人を見かけたら】
<涼しい場所へ> 風通しのよい日陰など、涼しい場所へ
<からだを冷やす> 衣服をゆるめ、からだを冷やす(首回り、脇の下、足の付け根など)
<水分補給> 水分・塩分、経口補水液などを補給する

【自力で水が飲めない、意識がない場合は、すぐに救急車を!】
「熱中症」は、高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症し、救急搬送されたり、場合によっては死亡することもあります。

ご自身だけでなく周りの人たちも安心して夏を迎えられるよう、日頃から意識しておくことが大切ですね。